わたしの政策談義

プロローグ

 わたしのブログ「私的安倍晋三論」はそれなりに反響がありましたが、話が長すぎて論旨が分からないというご不満も頂いたし、項目として独自外交と掲げながら中身を書いていないため、どんな独自外交なのか分からないじゃないかと言うお叱りも頂きました。

 そこでまだ言いつくしていないわたしの政策提言各論④~⑦について語る前に、総論の承前としてわたしの思いをもう少し掘り下げてみようと思います。しかし、それでかえって皆さんを五里霧中の道に誘い込んでしまうことになるかも知れませんが、それはそれでご容赦下さい。

 別に弁解をするつもりではありませんが、外交は流れる水を見ながらその時々の最良の選択をしていたなくてはならないものです。その上、水の流れ行く先の百年、千年の時を見通すだけの世界観も持っておかなくてはならないものでしょう。自主外交、独自外交と言う括りで簡単には言い尽くせません。ではどうすれば独自外交を志向できるのか、それには迂遠とも思われるかも知れませんが、まず、わたし達自身の国の成り立ちを知り、関係の深い隣人である国々についてきちんと認識することから始めなくてはならないと考えます。

 日本という国は良くも悪くも「模倣」と「忖度」の国です。その模倣と忖度の対象として最も影響を受けてきたのが隣人であり、隣国からです。日本にとってのその隣人、隣国とは、今日何と言ってもまず米国を指折らなくてはならないでしょう。次が朝鮮半島(現在は2国に分断されていますが)であり、さらには中国と台湾、そしてロシアであることは論を待たないのではないでしょうか。米国はともかく、これらの国々は国境で接することのない日本が、少なくとも一衣帯水の海で接している国々です。もちろん、ASEAN諸国、APEC諸国のうちの東南アジア諸国やオーストラリアなども忘れてはなりませんし、ヨーロッパとの関り移民を通しての中南米との関係を大切です。しかし、やはり米、韓・朝、中・台、露の4国(ここでは敢て4国とさせてください)をもって、わたしたちの隣国とすることを前提に考えてみたいと思います。

 まず初めに、その4つの国々について、わたしがどんなイメージを持っているかを始めにお断りしておきます。それは米国=「自由」と「正義」(その裏返しとして「横暴」と「偽善」)、朝鮮半島の2国=「矜持」と「正論」(その裏返しとして「ルサンチマン」と「強弁」)中国の2国=「人民」と「秩序」(その裏返しとして「混沌」と「強権」)ロシア=「憧れ」と「開拓」(その裏返しとして「独裁」と「侵略」です。

 ところで、この話を書くために4つの国について年末年始にかけて勉強しましたが、中でもわたしに取って一番興味深かったのは朝鮮半島の歴史であり、我が国との交流の歴史についてでした。なにせ、年末年始の慌ただしく、またアルコール漬けでもあった中のにわか勉強ですから、どれほど身についたのかわかりません。ともあれ、この4つの国について集中して比較しながら本を読んだことは、わたしにとって得難い勉強になりました。

 以下、この間に書き散らした文章を推敲しながらアップしていきますのでご期待ください。

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