ぱっくりと割れた背中のまんま
抜け殻たちが
赤レンガのステーションから
間歇泉のように噴出してくる
アルマーニであろうと
ベルサーチであろうと
ぱっくりと開いた背中の隙間は隠せない
いや、隠す心さえ、消えうせた抜け殻が
煙霧を通して差し込む朝日の中
胎内はとっくに虚と化した巨木が
墓碑のように林立する中
こつこつと足並みをそろえて行進してくる
僕はといえば
慌ててショーウインドウに背中を
映しながら、立ち尽くす